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2025年1月8日水曜日

【猫】免疫介在性溶血性貧血で服用している「プレドニゾロン」(ステロイド)の副作用で糖尿病になった


 毎度どうも! 西へ東へ奔走中の管理人です!

いや、南北移動しかほとんどしていないんですけどね。

それはそうと、2022年2月にぐったりとしてしまい、「免疫介在性溶血性貧血」に罹患していることが判明した縞三毛メスの「珊瑚」。順調に赤血球やヘモグロビン値が高くなり、安定していたので、2024年春頃から免疫抑制剤でステロイド系の「プレドニゾロン」の量をものすごく減らしていた。それと同時に、免疫抑制剤の「ミコフェノール酸モフェチル」も減らしてもらっていた。

が!

2024年初夏が近づくにつれ、値は下降気味に。

そこで、本格的な夏を迎えた頃にプレドニゾロンの量をそれまで2日に1mgだったところを10mgに増やし、同時にミコフェノール酸モフェチルも倍量に、プレドニゾロンの副作用を抑えるため健肝薬「オルソ」、そして健胃薬「オメプラール」が処方された。

3カ月ほど、その状態で様子を見、その後、毎週通院して血液検査→薬の量の調整を続けていたんだけど、12月に入ってから、「プレドニゾロンの副作用が怖いので、肝臓の数値と血糖値も測りましょう」と測ったところ、ガンマGPT-4などがかなりやばいことに。

そこで、1錠250円なりの「シクロキャップ」に切り替えて、プレドニゾロンを徐々に減らしていくことになった。ただ、シクロキャップは効果が現れるまで4週間ほどかかるとのことで、すぐに切ることができない。

また、「珊瑚」は既に2回の輸血をしており、ドナー猫がもういない(アナフィラキシーショックを起こすため同じドナーからの血をもらえない)こともあり、慎重に減らしていく必要がある。

ってなわけで、プレドニゾロンの量を、1週間ごとに1.25mgずつ減らしているんだけど、かかりつけの先生としては、「珊瑚」の血糖値がかなり気になるご様子で。

「一時的なものだとは思うけど、念のため、珊瑚ちゃんの尿を採ってきてください」と、「ウロキャッチャー」なるものを渡された。スティックの先にスポンジが付いており、それを猫の尿に浸すことで採尿できるというものだ。


幸い、我が家の寝室には猫用システムトイレ「ニャンとも清潔トイレ」があるので、オシッコ受けのペットシーツを外しておけば自動的に尿だけがトレイに貯まる。そこへすかさずスポンジを浸せば良い。

不幸なことに、尿から大量の糖が検出され、ウロキャッチャーを持って行き、帰宅と同時に再度動物病院に呼び出されることになってしまった。あいやあいや。

インスリン注射を飼い主が打つ事態に

呼び出しの理由は「一時的なものかもしれないが、尿内に高い水準で糖が出ており、糖尿病になっている」「インスリン注射により、糖尿病を抑えられる」「ステロイドの副作用であれば、早期対策で、慢性化を防げる」というもの。

要は、注射の打ち方を教えるので、猫と一緒に来てね、というわけだ。

さらに、インスリンの注入量はその時の血糖値によって決めるので、血糖値のモニタリングが必要になる。そのため、「フリースタイルリブレ」というAppleAirTagsみたいな針のついたセンサーを猫に装着するため毛を刈るので、猫と一緒に来てね、そのままお預かりするからね、ということらしい。それにしても、Amazonには何でも売ってるなぁ。

猫へのインスリン注射は、首から背中にかけてどこでもいいからグッと皮をつまみ上げ、そこへ穿刺して行う。痛そうに見えるが「猫ちゃんにとっては全然痛くないから大丈夫ですよー」と先生。ホンマかいな。

とりあえず、注射針の準備から動物用インスリン「プロジンク」の扱い、薬剤の吸い上げ方と、穿刺方法を動画に撮らせてもらい、ガクブルしながら、「珊瑚」を置いて一旦帰宅した。

夕方、迎えに行くと脇腹にAppleAirTags……もとい、フリースタイルリブレのセンサーを取り付けられサイボーグ化した愛猫がそこにいた。

「おお、お前さんもサイボーグになってしまったか……」と涙していると(していない)、看護師から読み取り機の使い方を説明された。こんなところにもNFC!

などと感動していたが、タッチパネルの感度があまり良くないのと、充電がMicro USB Type-Bなのがいただけない。

とりあえず、午前中、連れてきたときにインスリン1ccを注射してもらい、462からグンと下がり、121に。その後、20時に打つ予定だったけど、血糖値が278であることを先生にSMSで伝えたところ、「今夜は打たなくて大丈夫です」とのことで初の注射を(その日は)免れることができた。ホッ


翌朝、7時にいつも通り餌を食べ、内服薬を「カルカン パウチ やわらかパテ」と一緒に摂り、約40分後に測った値を先生にSMSで伝えたところ、「0.5cc」で、との指示が。ひえぇ、初注射だよ。

緊張のあまり、「皮膚に刺すまで、絶対に触らないでね」と言われていたブランジャーと呼ばれる注射器のお尻を触ってしまい、薬液が針の先端から出てしまったので、新しい注射器を再度用意するというハプニングがあったものの、無事に注射を終えることができた。

いやぁ、実習ではできても、現場ではなかなかうまくいかないものですな。

大変ではあるものの、インスリンを少し投入しただけで下がっているので、先生からは「14日間の投与を考えていたけれど、それほどの期間は必要ないかも」と言ってもらえ一安心。何事もなく、糖尿病だけでも完治してくれればいいなぁと願う飼い主なのでありました。


2022年5月18日水曜日

【猫】夜中の大運動会に注意(反省)


 毎度どうも! というテンションでもない管理人です!

我が家には、猫を飼いたくて飼いたくて、手っ取り早くペットショップで購入したアメリカンショートヘアの琥珀(1歳10カ月)と、「もう一匹、いたらいいよね」というタイミングで母猫から育児放棄されてしまった元野良の仔猫の珊瑚(11カ月)がいます。

琥珀の愛情表現にも慣れ、仲良くけんかしたり追いかけっこしたりするようになり、猫同士のことなので、と基本的に放置していたんですよね。一応、夜は寝室で一緒に寝るスタンスでしたが、最近は寝室を開放しつつ、キッチンとひとつづきのリビングへ通じる扉だけは閉じておく、という方法で、夜を過ごしていました。

リビングに入れなくても、階段を行ったり来たりするだけでも運動になるし。

寝室に閉じ込めているときには、おとなしくベッドの上、またはロッカーの高いところで寝ている猫も、なぜかドアが開いているとひとしきり大暴れする。本当に不思議。

などと考えていたある晩、ついうっかりリビングの扉を開けたまま就寝してしまった。しかも、ついうっかり、台所にガラス製のコーヒーサーバーを放置したままで。

夜の間はいつも閉まっているリビングの扉が開いていたからか、2匹ともテンションアップでヒートアップ。真夜中の2時50分頃。何かが落ちる大きな音で目が覚め、明かりをつけたら、ベッド周りから階段にかけて血の跡が……。

台所に行って、原因が判明。放置していたガラスポットを蹴落として割ってしまい、その破片をどちらか、あるいは両人(猫)が踏んで、足を切ってしまったようだった。

すぐさま、近くに寄ってきた琥珀をチェックしたら、こちらは異常なし。

珊瑚が見当たらない。でも、ベッド周りに血の跡がある。ということで、ベッド下を覗いてみたら、うずくまって一生懸命に手首(前足ともいう)を舐めている。こっちか。


さて、猫という生き物は、そもそも生命力の強い生き物で、けんかで怪我をするのは当たり前。怪我は寝て治す、という強さがある。

でもそれは、普通に血が止まったらの話。珊瑚は「非再生性免疫介在性貧血」を患っており、実際は赤血球だけでなく血小板の数も少ない。人間でいえば、貧血症状が出ているうえに血友病でもある、というイメージ。まあ、血友病ほどひどくはないんだけど。免疫抑制剤を服用し続けることで、どちらの数値もある程度維持できるし。

とはいえ、やはり健康な猫よりは血が止まりにくい。あと、免疫を下げる薬を服用しているから、感染症にもかかりやすい。傷口から細菌が入ったら大変、というわけなのです。

いつまでも止まらない血、舐め続ける珊瑚。応急処置のための道具がない我が家。

家から行ける距離にある夜間緊急受け入れをしている動物病院に片っ端から電話するも、どこも留守番電話。折り返しの電話もかかってこない。

舐める、逃げる、立ち止まっては手を高速で振る。飛び散る血しぶき。点々とフローリングにつく血の足跡。

とりあえず、止血をしなければということで、不織布マスクを適当な大きさに切り、二枚重ねにして傷口あたりを押さえる。その上から、粘着性伸縮包帯でさらに押さえる。それでも血があふれてくるので、さらにマスク生地と包帯でカバー。そのままでは噛みちぎってしまいかねないので、たまたま取っておいた空いているカップ麺のカップで、即席のエリザベスカラーを。即席麺だけに。

猫としては、なんだか血が出ているし、いきなりグルグルと変なものを腕(前足)に巻かれるし、しかも視界悪くなるしで、大パニック。後退しながらあちこちにぶつかりまくる。

このままでは、傷口が落ち着かない、ということで、病院に連れて行くときのペットケージにもなるリュック型ペットキャリーに入れる。キャリーは、すぐに目が合うよう、わたしの顔の近くに設置。猫が顔を上げるたびにネットの上から撫でるように手を置くことで、多少落ち着かせることができた。


キャリー内に跡があったので、しばらく血が止まらなかったみたいだけど、その1時間後、キャリー内で暴れる猫を解放したところ、包帯の血が乾いていたので、ようやく血が止まったようだった。

翌朝、SNSでつながっている、しかも近所に住む友人から、水曜日でもやっている、彼の愛犬たちのかかりつけの病院を教えてもらい、診てもらうことに。

傷口がだいぶふさがっていたこと、処置自体は正しかったもののも不織布マスクでは傷口についてしまうので、剥がすときにかさぶたごと剥がれてしまい、元の木阿弥になるから、ドレッシング加工(傷に張り付かない加工)のされたガーゼを使うといい、感染が心配であれば、抗生物質入り軟膏を塗る、など教えてもらいつつ、処置もしてもらうことができました。

血が止まる前に、肉球も舐めていたので、傷口が一箇所だけなのかもチェックしてほしい、と伝えたところ、ていねいに診てくれて、そのほかは異常なしであることを確認。「一箇所だけですけど、深いですね〜」とのこと。これも安心材料になりました。

ここからは反省。いつも閉めていた扉を開け放していたこと、台所に上がることがない猫たちだけど万が一を考えて、危険なものを放置しないよう気をつけていたのに割れやすいガラスポットを放置してしまっていたことが、今回の事件の最大の原因。動物、しかもほぼ野生に近い生き物である猫に「絶対的な安心」を求めてはいけないのに、それを忘れ、「うちの子は大丈夫」という慢心が、こういうスキを作ったのかなぁと考えています。

危ないところには近寄らないようにしておくこと、万が一、暴れながら近寄った場合でも危険が及ばないように環境を整えておくことの重大さを再認識させられました。

大事に至らなくて良かった……。そして、改めて、良いアドバイスをしてくれた友人に感謝!

2022年4月3日日曜日

【猫】8カ月齢の縞三毛 珊瑚が貧血になった話――その3

毎度どうも! 猫飼いの管理人です!

前々回、2021年6月23日にやってきた縞三毛『珊瑚』がほぼ動かなくなり(といっても死んでるとか気絶しているとかではなく、じっとしているという意味)、耳が青白く、粘膜という粘膜から血色が失せてしまったことからかかりつけ病院に連れて行って検査したところ、危険な水準の貧血であることがわかり、輸血できる病院を紹介してもらった、という話を、前回は、その病院に入院しも輸血、骨髄穿刺による骨髄生検、投薬までしてもらい退院したという話を書きました。

生検の結果はどうだったのか、薬は効いたのかなどについて今回は書いていきます。

見立てどおり「非再生性免疫介在性貧血」が判明

生検から1週間。薬が効いているかどうかの血液検査と、もしその時までに出ていれば生検の結果を教えてもらうために、かかりつけから紹介してもらった動物病院へ。

「もしかしたら、生検のセンターが混んでいて、1週間後でも結果が届いていないかも」という懸念を伝えられていたけれど、ありがたいことに届いていた。

先生の見立てから「頼む、免疫系が原因であってくれ」と願っていたところ、見立てどおりの非再生性免疫介在性貧血であることか判明。人間でいうところの膠原病のような自己免疫疾患ですな。

免疫介在性なので、免疫抑制剤を投与していけば症状が抑えられ、骨髄内で作られている赤芽球系(赤血球の赤ちゃん)が破壊されなくなるとのこと。それにより、赤血球数が正常になるだろうと。

というわけで、ステロイド系のプレドニゾロンとリンパ球の増殖を抑制するミコフェノール酸モフェチルの継続投与が決定。退院時に処方されていたプレ度にぞ面とミコフェノール酸モフェチルに効果があったということが血液検査ではっきりしたし。

極端に少なかったRBC(赤血球数)が1.19→3.2と倍以上に改善
HCT(ヘマトクリット値)HGB(ヘモグロビン濃度)も
それぞれ5.1→13.2、1.6→4.4と同様に改善された

最初の1週間は、ミコフェノール酸モフェチルのほか、5mgを1日に2回(10mg/日)を4日分、3.5mgを1日に2回(7mg/日)を3日分のプレドニゾロンを処方されていたんだけれど、プレドニゾロンのほうは「だんだん減らしていき、最終的にはミコフェノール酸モフェチルだけでいきましょう」と。

「3.5mg」という錠剤がなかったらしく、
2.5mg+1mgの2粒をやらねばならぬことに
グルコサンKは、血液検査の結果、
カリウムが極端に少なかったから、とのこと

というのもプレドニゾロンは強い薬で、食欲亢進(または減衰)、満月顔症、むくみ、消化器官への影響などさまざまな副作用が考えられるからとのこと。そういえば、知り合いだった膠原病の人やリウマチを患っていた人たちもムーンフェイズだったなぁ。

最初の投薬で、ちょっと血便気味だったこともあり、この回の再診で胃薬のファモチジンが追加。薬だらけですな!

珊瑚「これ全部飲むんですか」
琥珀「まあ、そう気にするなって」

次からは、元々のかかりつけ病院へ通いますよ!

2022年3月5日土曜日

【猫】8カ月齢の縞三毛 珊瑚が貧血になった話――その2


 毎度どうも! 猫飼いの管理人です!

前回、2021年6月23日にやってきた縞三毛『珊瑚』がほぼ動かなくなり(といっても死んでるとか気絶しているとかではなく、じっとしているという意味)、耳が青白く、粘膜という粘膜から血色が失せてしまったことからかかりつけ病院に連れて行って検査したところ、危険な水準の貧血であることがわかり、輸血できる病院を紹介してもらった、というところまでお伝えしました。

その後のことをちょっと書いていきます。

入院・輸血・骨髄生検に30万円の予想

紹介された2つ目の動物病院へ連れて行ったところ、ほぼ話はついていて、かかりつけ病院で出された血液検査結果から、すぐに酸素室へと運ばれた仔猫。医師からは「このあとすぐに、血液型判定、輸血クロスマッチ試験を含む、精密な血液検査をします。そして、今夜から明日にかけて輸血を行います」との告知。

30分以上経ってから、再度呼び出されて診察室に入ると、先ほどの獣医師が、「かなり危険な状態です」と眉間にシワを寄せてわたしたちに告げる。ヘマトクリット値は5.1、赤血球数は1.19M/μL(単位が違うからややこしい。こちらは通常では6.54以上)、ヘモグロビンは1.6だという。「生きているのが奇跡的。相当、本人は辛かったはず」だと。

何より危険なのは、血小板が計測不能、つまり「0」だということ。それでも「顕微鏡で数えたら、数千は確認されたので、全く無いというわけではない」という。血が固まらないので、骨髄生検をした後で、血が止まらず、最悪、死に至ることがある、そこはご了承いただきたい、と。


いやいやいや。

大体の予想がついているなら、そんな危険なことはやめてっ! と、言いたかったけど、ぐっとこらえて「はい」と返事。書類にサインをした。

治療費については、酸素室(後で診療明細を確認したら「ICU」との記載があった)に一晩で2〜3万円、輸血1回につき10万円、骨髄生検も10万円。すでに20万円コースが決まっている。1回目の輸血で数値が上がらなかったら、2回目もありえます、とのこと。

1回目でダメだったら、それ、溶血が始まって止まらないということなのでは……。

不安な思いを抱えつつ、その日は病院を後にしたのでした。

入院中の仔猫

翌日は、仕事が忙しく面会できなかったので、電話をして様子の確認と、その次の日の面会予約を行なった。

電話の向こうから「だいぶ動き回るようになりましたよ〜」「食欲旺盛で、モリモリ食べてます」などポジティブな回答が。血液検査の結果も良好で溶血も見られないとのことで、とりあえず、不安要素が一つ減った。

15日に面会に行くと、連れて行くときに使ったキャリーバッグに入れられて、仔猫が登場。早くここから出せ〜とばかりにニャーニャー鳴く。

クビには体を舐めないようにするためのカラーがつけられている。「骨髄生検をやったから仕方ないなぁ」と思っていたら、実はまだやっていないとのこと。頻繁に行う採血や、点滴のためのカテーテルを噛まないようにするためのものらしい。

「輸血したばかりなので、数値が安定しなくて。直後に17あったヘマトクリット値が、今朝は14.6に下がっていました」と獣医師が言う。続けて、「数値によっては、明日、生検をするかもしれないし、追加で輸血をするかもしれない」と告知してきたので、「むしろ、数値が安定したら、何もしなくてもいいということにはなりませんか? 原因が一つに絞れるということになりませんか?」と質問した。

「まあ、そういうことになりますねぇ。生検をするにしても、輸血をするにしても、事前に電話差し上げますから」と言われ、30分ほどで面会は終了。診察室で写真撮影できないとか、つらすぎる〜。これで、会うのが最後になったらどーすんねんっ!

ちなみに、先住猫は、仔猫がいなくなって寂しがるかと思いきや、「わはははは、俺様の天下だ〜」とばかりに、無双状態。仔猫がいないので、その目を気にする必要がなくなり、遊びにも甘えにもパワー全開。仔猫に対して、先住猫のほうが優位に立っていたと思っていたんだけれども、まだ気を使っていたのかもしれないと反省しましたよ。

ウイルス性ではない

翌日、午前中に男性獣医師から「骨髄生検を実施します」と電話が来た。家計がカツカツなわけではないけれど、決して裕福なわけでもないから、「検査しなくても、原因の見立てはできているのでは?」と尋ねてみた。

すると「3つが考えられる。免疫介在性の場合だけ助かる見込みがあるが、その病気だと思いこんで、その治療をずっと続けていくつもりなのか。本当は、別の原因で、もともと助からないかもしれないのに、免疫介在性貧血に効果のある治療をするのか」と問いただされてしまった。

「するんですか? しないんですか? うちはどっちでもいいんですけど」と男性獣医師。「じゃあ、お願いします」と伝えると、「じゃあ、やりますね」と電話を切られた。わたしのほうが切れそう(笑)

全身麻酔で検査するのに、当日、お迎えに来てと言われ、仕事を終え、小雨が降ったり止んだりする中、バイクで仔猫のいる動物病院へ。車ないのつらたん。

到着し、しばらくしたら診察室へ案内された。

骨髄を採取するため、両肩の毛を剃られ、カテーテルを挿すため右足の毛を剃られた仔猫の姿。「あらら、ハゲが3つになっちゃったよ……」と思いつつ、生検を無事に終えたことに一安心。

とりあえず、今日すぐにわかったのは、何らかのウイルス性貧血ではないということ。これで、投薬治療ができる病気なのか治療できない病気なのか、それぞれの確率は五分五分になった。

「これが原因ではないか」とアタリをつけられ、処方された薬が、免疫抑制剤のプレドニゾロン5mg→3.5mg、ミコフェノール酸モフェチル、そしてカリウムの値が低かったとのことでグルコン酸カリウム。免疫抑制剤の効きを良くするためっていうか、ブーストで退院後3日間は5mgで、あとは3.5mgで様子を見ましょうね、ということらしい。

なお、プレドニゾロンは、人間でも同じ成分のものを膠原病患者などに処方するんだけれども、むくみ、ムーンフェース、食欲亢進(または減衰)、心臓疾患など副作用が出ることがある。っていうか、知り合いで膠原病だった人は、全員がムーンフェースになってしまっていたので、猫でもなるのかしらん……と心配。

退院時の最大のイベントは、なんといってもお会計ですな。入院費、検査費、輸血費、薬剤料などなど、〆て15万336円也。予想の半分。やったね!

あとは、毎日2回、欠かさず薬を与えること、1週間後に生検の結果を聞くため、また薬があっているかの確認のため、また仔猫を連れて行くことになった。

当初の見込みどおり、非再生性免疫介在性貧血でありますように……と願わずにはいられませんでしたよ。そして次回へ続く!

2022年2月21日月曜日

【猫】8カ月齢の縞三毛 珊瑚が貧血になった話――その1


毎度どうも! 猫LOVEの管理人です!

……などと、実は元気にあいさつする気分でもないのですよね、これがまた。

原因は特定中だけれども、2021年6月23日に我が家にやってきた(推定誕生日6月1日)縞三毛の仔猫『珊瑚』が「非再生性免疫介在性貧血」に罹ってしまったようで、2月13日に緊急入院、輸血、全身麻酔からの骨髄生検を経て、2月16日に退院してきました。

具合が悪そうだなぁと思ったのは、2月8日の夜。突然、テーブルの下から出てこなくなった。

我が家のリビングには床暖房があり、キッチンとの境やそのほかの壁際近くは、ほかの場所より暖かい。

そのときは、単に「暖かいから動きたくないのかな」「先住猫からちょっかい出されたくないから、家人の足元にいるのかな」などと考えていた。

ところが、翌日もあまり動きがない。いつもなら、おもちゃの音を聞きつけると、どんなにぐっすり眠っていても、正座待機状態になり、目をランランとさせておもちゃを目で追いかけ、ケージ(先住猫のケージで、3段目にペットヒーターあり)から飛び降りて遊びに混ざっていたくらい元気だったのに、無反応。先住猫からちょっかい出されると、これまで以上に激しく抵抗するようになった。

2月10日、「まさか、台所に落ちた玉ねぎを取った跡を舐めてしまった?」と心配になる。料理中は、床に落ちたものを拾うことはできても、そこを拭き取るほどの余裕がない。めっちゃ後悔。耳もなんだか青白いし、玉ねぎを摂取したことによる溶血性貧血を疑った。

だけど、便も尿も正常な色で、血が混じっていない。溶血性貧血ではなさそうだ。青白いから貧血であることに間違いはなさそうなんだけれども……。

2月11日、食欲が少し回復。この二日間は、自分から餌場に行こうとしなかったので、小さな器にウェットフードを親指一本分くらいずつ与えていた。与えた分は完食していたので、楽観視していた。それが、自分から餌を食べたいと「ピーッ! ピーッ!」と鳴くようになったので、さらに安心してしまった。そして、テーブルの下にいるより、膝の上にいる時間のほうがながくなっていた。

2月12日。先住猫のフードを自ら食べる。量が少ないし、そもそも先住猫の餌は「去勢・避妊手術後の体重ケア」なので、どう考えてもカロリーが足りない。なので、仔猫用のウェットフードを食べたいだけ与える。膝の上で過ごす時間が長くなる。もともと痩せ型だったけど、さらに軽い。なでると、このまま死んでしまうのではなかろうかと思うようなふわっとした感触になっていた。

2月13日。全然良くならない。改善したように感じたけれども、それにしても元気のない期間が長過ぎる。耳が青白い。舌もピンク色ではない。肉球が白っぽくなっている。

さすがにこれはあかん、と病院に電話する。

……ここまでで、「なんで早く病院に連れて行かないのか」と不思議に思われるかもしれないけれど、10日は関東南部で雪となり、いつもの病院が早くに閉まってしまっていたし、11日は建国記念の日で休業だったのよ。そして、基本、予約制だから、10日の早い時間のうちに予約が取れていないと、診察してもらえない、という変な遠慮があった。

もっとも、急患です、と電話すれば診てもらえないこともないんだけど。

で、2月13日、午後に電話してみたところ、「すぐに連れてきてください」と言われ、家人がバイクで動物病院に連れて行く。徒歩15分かからないほどの場所にあるので、わたしはそれを追いかける形で歩いて向かう。

到着したところ、すでに診察室に連れて行かれた後で、猫エイズや白血病などの血液検査をするという。「いや、猫エイズ、猫白血病ウイルス感染症などは、8月にやってもらっていますよ、ここで」と言うと、「3カ月齢では、持っていても陽性反応が出ない場合もあるから」とのこと。


結果、それらの病気は見つからず、赤血球数が133(×10^4)/μL(通常は500から1000)、ヘモグロビン濃度が0.6g/db(通常は8.0〜15.0)、ヘマトクリット値が6.1%(通常は24.0〜45.0)ということで、危険な水準の貧血であるということに。

「すぐに輸血のできる病院を紹介します」と言われ、車で20分弱の動物病院へ。ただ、この日も雨が降っていて、時間とともに雪になる、という予報だったので、タクシーを呼んで、連れて行くことにした。

余談だけど、徒歩で行ったから、帰りはバイクにタンデムすればいいや、と思っていたのに、ヘルメットを忘れるという失態。そこで、いつもの動物病院でタクシーを呼んでもらい、まずは家へ、そこで家人と猫をピックアップして、別の動物病院へ向かいます、と告げたところ、運ちゃんは嫌な顔ひとつせずに対応してくださった。動物病院で「迎車」してもらったからか、猫のキャリーバッグを持ち込んでも、特に反応なし。そして、めっちゃ最短距離で、可能な限り急いで向かってくれた。もう、感謝しかない。

こうして、2つ目の病院に到着したのでした。