2015年6月4日木曜日

丁寧な仕事がキラリと光る――ヤマハ発動機レーシングカート体験&楽器工場見学(後編!)

どうも~!アルトリコーダーしか楽器を扱えない管理人です〜!

でももう20年近く吹いていないから、今はきっと演奏できないでしょうけどねっ!

ピアノ弾ける人に憧れつつ、両指が別々に動くとか……(ヾノ・∀・`)ムリムリ あ、タイピングは別腹ね。

さて、憧れているピアノの生産場所、掛川にあるヤマハの楽器工場――「ヤマハハーモニープラザ グランドピアノ工場」を見学してきました。

ヤマハは本来楽器製造会社として発足したんだけど、1955年に二輪部門(といっていいのかな?)が独立。5月26日のツイートで


とご自分を紹介していましたが、ロゴやシンボルマークは、言われてみないと気づかないほど似ているんですよね。今は、資本関係とかないらしいんだけど、ブランド名を共通なものにしているって、なんだか不思議な感じ。

でも、それでも仲良くやっていけちゃうところが、いつもイベントでお世話になっているヤマハ発動機さんのあのほんわかした雰囲気につながっているのかなぁなどと思ったり。

閑話休題。

レーシングカート体験では、写真多めで紹介できたけど、工場内は秘密がいっぱいなので、個人による撮影はNG。その代わり、広報さんから送ってもらった写真があるので、それをところどころ挿入しつつブログをば。

入ると、当然だけど、グランドピアノがお出迎え。
ドーン
あ、これは違いますね。置物でした。
ドーン!ドーン!
可愛いので、つい。反省しています。

ヤマハの創業者は「山葉寅楠」さん。本当に「やまは」という苗字だったのね!和歌山の出身だそうで、和歌山には同じ姓の人、いらっしゃるのかな?

医療器具の修理をしていたらしいんだけど、36歳の時に近所の小学校のオルガンが壊れてしまったので、「医療器具の修理をするほど手先が器用なら、直せるのでは?」とのことで依頼され、修理したのが楽器製造に足を踏み入れるきっかけとなったとか。

部品一つ一つを図面に写していき、後に作り上げたっていうんだから、手先が器用なだけでなく、根気強い人でもあったことがうかがえる。

初めて作ったオルガンは、一応地元で調律してもらい、二人がかりで天秤竿で担いで山を越えて今の東京藝大の教授に見てもらうことに。

その時の様子をレリーフにしたものがこちら。
えっちらおっちら
新幹線とかない時代ですからね。こうやって箱根の山を超えたというのだから、こりゃまた根気強い人だったことをうかがわせるエピソード、パート2ですよ。

だけど、1回目は惨敗。いや、誰かに負けたわけではないんだけど。

日本には独特の和の音階があるから、そういう音階でしか地元では調律してもらえず、ダメだったそうで。そこで、東京藝大の教授に弟子入りし、音階を学び、再挑戦! 製作した二代目のオルガンは無事にお墨付きをもらい、こうしてヤマハ楽器(日本楽器製造株式会社)が誕生することに。

1907年に作られたというオルガンがこちら。
49鍵
で!肝心のピアノだけど、この工場ではグランドピアノとアップライトピアノを製造している。主に見せていただいたのはグランドピアノの製造ライン。

ピアノの材料となる材木が切りだされてからピアノとして出荷されるまで、なんと1年半かかるという。それもそのはずで、切りだされ、板状にされた木材は数ヶ月野ざらしにされる。そうして、雨や日照りを経験し、存分にその材質が持つクセを出させるとのこと。この状態で水分がかなり飛ぶんだけど、その後さらに乾燥室に入れられてここで水分量10%程度にまでするのだとか。

工場に運ばれてからは急にスピードが早くなる。とはいえ、それでも3週間ほどかけて1台のグランドピアノが完成する。

感心したのは工程が最終部分に近づくにつれ、職人の感性を駆使した細やかな作業が行われる、ということ。工場であって工場でない。ここは「工房」なんだ、と思わされた。

ピアノ線(弦)の張り具合。それを叩く鍵盤と連動したハンマー。弦を押さえるダンパー。これら全てに職人のこだわりが見られる。

特に、ハンマー。
これの硬さにより柔らかい音になるか元気な音になるかが決まる。その柔らかさを細いピンを刺していき職人が調整していく。いやはや、気の遠くなる作業だ……。
そうそう、ハープシコードやチェンバロも鍵盤なのに、ピアノとどう違うんだろう?と思っていたら、その答えも与えられた。前者は弦を弾いて音を出すんだって。だから鍵盤を強く叩こうが弱く叩こうが同じ音しか出ない。

でも、ピアノはハンマーで弦を叩くから、鍵盤を叩く力の強弱でピアニッシモからフォルテシモまで自由に出せるのだとか。

なるほど、どうりでハープシコードなどはギターの響きに似ているわけだ、と目からうろこ。

さて、そんなこんなで出来上がったと思われるピアノは、一週間ほど寝かされるらしい。しかも、配送先の地域と同様の温度や湿度で保たれた倉庫で。

そのような場所に置いておくことで、使用場所での音の狂いを少なくするのだとか。だから、日本で使うことを想定して作ったピアノをサウジアラビアみたいなところに持って行っても、良い音が出るとは限らないらしい。

そこまで考えられているとは、ピアノって奥が深い!

というわけで、ピアノが出来るまで1年半。この工場では1日にグランドピアノを30台、アップライトピアノを50台製造しているとか。見学したのが1棟だけだったから「え?そんなに?!」と思ったけど、この工場、1つの町並みに大きいのであった。なるほどなるほど。

最後に、「工場見学に訪れた人だけの特典」だというハンマーキーホルダーをおみやげに頂いた。
僕はっ!あなたをっ!一生大切にしますっ!





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