2013年4月23日火曜日

『蔵書電子化』をスキャナ代行業者ができるようにするということについて考えてみた

青二才と言うには十二分すぎるほどに歳を取り過ぎてしまっている管理人です。

蒙古斑のせいで青いのではなく、老人性シミで青いのではないかと…^^;

それはそうと、先日行なわれた「Myブック変換協議会」のシンポジウムでね、屁理屈を考えだしていましたの。

法律って、一字一句、事細かに見ていくので、ここのところも注目してほしいなと。

(私的使用のための複製)
 第30条 著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。

自分でスキャンするのが大変で、自分の持っている書物を裁断してスキャンする、自分の代わりにそれをしてくれる、そういう業者の人気が出ていて、で、見過ごせないほどの状態になっていて、著作権者が訴えているわけですよね?

裁判をしているからには、違法か否かは判断されていない状態。「それは違法です!」とは言えない状態。

「複製」するのは「私的使用のため」に限られているわけだし、「使用する者が」「複製」できるわけだから、使用しない者が複製したら…ここだけ見たらアウトですわね。んで、「複製」するときに著作権者に許諾を取ってさえいれば、そもそも問われることもなかったということなのでしょうが、いやいや、「複製」とはなんぞ?というところに思いが至ってしまったわけですよ。

例えば!

WordでもExcelでも「コピー貼りつけ」とか「切り取り貼りつけ」っていうのを教えることがあります。

「コピー貼りつけ」は複製です。

「切り取り貼りつけ」は移動です。

わたしたちの勤務していた学校で使用していたテキストには「文字列を移動する」というのが「切り取り貼りつけ」という動作で行なうと書かれていました。もっとも、Excelのセル内の文字列を移動させるのに、いちいち「cmd」+「x」→「cmd」+「v」なんてやってたりとか、ましてやメニューバーの、<編集>-<切り取り>→…あー、書くのも面倒くさい。

そんなコマンドをいちいち使わず、選択してドラッグ、移動先でドロップ、というのが実務的ですけどね。

それはそうと、元のデータを残さず切り取って別の場所に貼り付けるのを「移動」と言い、元のデータを残した状態で別の場所に貼り付けるのを「複製」と言うわけですよ。

で!

書物を持ってきました。裁断しました。スキャンしました。元の書物を目の前でシュレッダーにかけるなり溶かすなりしました。デジタルデータは依頼主さんに渡しました。

それって、中身データの「移動」じゃない?「複製」ではないですよね?

「複製」は「私的使用のため」に限定されているけど、「移動」ならその限りではないんじゃないかな、と。

まあね、これが屁理屈であることを承知で、しかも全体がまだ把握しきれていない状態であるということも承知で書いているんですけどね。

…これ、著作権について詳しい人に読まれたら恥ずかしいなぁ…と思いつつ、でもわたしなりに違法じゃないってことを言いたいなぁと思いつつ、記さずにはおれなかったのです。

スキャン代行が認められなくなってしまうと、何だか別の腹黒いものが横行しそうな、誰にとってもハッピーではない(腹黒い人だけがハッピーになってしまうような)仕組みができてしまうのではないかなぁ…という危惧もあり。

「人々の間に善意を!」と叫びたい気分ですな。(まだ4月)

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